24.地雷だらけの「似てると思う」というワード

「田中さんて、アイドルの山本さんに似てると思うんだよね」

なんてよくありがちな会話。

この誰も幸せにならない、似ている問題の話

そろそろ地球上からなくした方が良いし、なんなら軽犯罪の一種として法改正した方が良い。

それくらいこれは恐ろしい話だと思うんです。

いやいや、大袈裟な!会話の流れだし楽しめばいいんだよ(キラキラ絵文字にハート10連射)くらいに毎日輝いて世界が見えてる方は、今から書く内容は多分クソほどつまらく感じるのですぐにブラウザ閉じた方が良いですよ。

そもそも、この会話が始まると受け手側にはかなり高難易度なリアクションを求められます。

うかつに「そうですね」なんて言おうものなら、それはもう爆死。ダイナマイト全身に巻き付けたテロリストを走って抱きしめに行ってるようなもんです。ジーザス!

例をあげれば「あの人チンパンジーに似てますよねー。」

「そうですねー」

はバッドエンドしか待ってないんですよね。

同意しただけの事が、いつしか自分がチンパンジーに似ていると言っていた!なんて伝言ゲームで変わっちゃうのなんて良くある事。人間の記憶なんていい加減だし、伝達する能力、受け手側の聞く能力で言葉なんぞどんどん変化しちゃうんですね。

ただでさえ厄介なこの質問に悪魔のスパイスを足してくる人間がいるんですよね。それが「どう思う?」というデスワード。これが追加される事により、あなたの意見を欲してる!あなたの回答は重要なサンプルだ!という物凄い圧が増すんですね。

僕も大昔にこの会話で物凄く嫌な思いをした事があります。〇〇さんが〇〇さんに似ているよねーという会話から、僕はそうは思わなかったので、「いや、〇〇さんなら△△さん(芸能人)の方が似てない?」と言うと

「え!?酷ッ!そこまで不細工じゃないし。そういう風に見てたんだ!?」的な事を言われて目が点になりました。というか黒目が飛んだ。。まず、そもそも僕はその芸能人の方を不細工と思ってないし、その方も別に不細工だなんて思ってないんですね。自分のフィルターを通して、酷いと決めつけるその返しに驚愕ですし、何より似ていると言われた芸能人の方はノーガードでいきなりぶん殴られるような貰い事故。

これ、話をスタートさせたAさんは価値観の違いから思い通りの未来にならず不機嫌、会話を受けたBさん(僕)は何故かAさんの価値観を押し付けられ酷い事を言った悪者扱い、似ていると名前をあげられたCさん(芸能人)に至っては、何の罪もなくただ容姿の悪口を浴びせられる。ね、誰も幸せにならないでしょ?

人の見え方や価値観ってそれぞれなんです。みんな違ってみんないい。そもそも似てたから何?って話でこの会話がもともとクソつまんない話なんですね。

なんて事を春の新社会人に向け書いてみよっかなとか思いました。でも、このブログ新社会人見てないか。

ま、いーか笑

 

23.ジジイ

皆さんあけましておめでとうございます!

2024年一発目のブログでございます。

こんなブロガーいてもいいでしょ。

なんてね

 

時が経つのは怖いもんで

メガネをかけたままメガネを探したり。

そんな事誰がすんだよ!

ギャグ漫画かよ!

って思ってた事を

今、実際に毎日のようにやってるんですから

先人達の残してくれたメッセージは

ありがたく聞いておくもんです

 

記憶は衰え、目は更に悪くなり

身体中バッキバキ

マッサージチェアとか

拷問か?コレは?なんて思ってた自分

今じゃどんな強さのマッサージチェアでも

心地よいもんです。

 

でもね、歳を重ねるって

人生の経験も重ねて、見える景色も

結構変わってきて

楽しいなって思う事が増えます。

おじさんはおじさんで

楽しいもんだよー

おいでよオジサンの森。

 

でもね、おじさん

身体は若くない

特に身体の内部

臓器系ね

22時過ぎてケーキ食ってみ?

死ぬぞ?

身体中の細胞から

オイオイオイ!正気かこのジジイ!?

めんどくさー事すんなよ!

って全拒否してくるのが

ビシビシ伝わってきます。

 

そだよ。さっきケーキ食ったんだよ。

ジジイは気持ち悪くて顔真っ青です

 

いや、やっぱ若さこそ強さ。

人間の旬って絶対あるよね

22.入店リバース

突然ですが僕はキャバクラに行ったことがない。正確には一度行ったけど記憶がない。

 


今日はそんなお話。

 


元々が人見知りだし、仲良くなるのに時間がかかる。女性ともそんなに親しく話せるわけでもない。

そんな自分がわざわざお金を払って、飲めもしない酒を呑んでキャバクラにまで行くわけがない。行く理由が1つもない。

 


ただし、これが完全無料。となればどうか?

 


その日は前職場の方と楽しくお酒を飲んでいました。お酒もたいして強くはないんですが

久々の再会という事もあり場の空気もとてもよく、飲めないながらにもチビチビとお酒を頂いてました。

 


まぁ飲めないもんですから結構酔っ払いましてね。席から立ち上がると、おっとっとという感じでもう帰宅ルート、一択しかない状態だったんですが。

 


飲みの席も解散。またね!となった所で友人から、「キャバクラ行くから来ない?競馬勝ったから奢ってやるよ!」

って連絡がありました。

 


普段はそんな連絡滅多にないんですが

この日は何かのイタズラだったのですかね。

 

 

 

ギャンブラーが近くにいるとこういう事がたまに起こるんですね。ラッキー!

(お金貸してくれ系のギャンブラーとはお付き合いしないでおきましょう)

 


酔っ払っていた僕は正常な判断もできず

無料なら行ったるワイ!玉砕!

 


と意気揚々とお店の集合場所へと向かうのでした。

この辺まではまだ記憶があって、フラフラで向かっていてお店を普通に間違えたんですね。

 


キャバクラと言われているのに訳のわからない居酒屋に入店して、店員さんがめっちゃ迷惑そうな顔してたのを覚えています。

ゴメンなさい。

 


どうにかこうにかお店へ、友達と合流していざ入店。席に座ってお店の娘がきて

 


ドリンクはコーラ頼んだ気がしますね(笑)

もうなんかその時は頭ぐるぐるーって感じで

受け答えできてなかった気がします。

 

 

 

ドリンクが来て、一口飲んだ途端

「fgyゔぃksだごいこfbfpくぇーーーー!!」

 


よく口から放出する事を

マーライオンなんて表現しますが

 


よく考えられた表現ですね。

友人曰くほんとにマーライオンに見えたそうな。

 


というわけで入店から10分も経ってなかった思いますが。

 


12Rの激闘を戦い抜いた

ボクサーのようにヘロヘロな姿で

両脇を抱えられながら退店したそうです。

 


お店を出た出口でも

綺麗にマーライオンしたそうな

(どんだけ迷惑やねん)

 

 

 

その後タクシーにぶち込まれ帰路についたのでした。

これがねとある年の大晦日のお話なんですね。

酷い大晦日もあったもんだ。

21.浮き輪持ってますか

新年いきなり去年の話をするんですが

 

2021年のegg流行語大賞

「きゃぱい」らしい

 

egg流行語大賞とは

要はギャルの流行語みたいなもんで

 

 

んじゃ「きゃぱい」とは何だよって事なんですが

キャパオーバーでいっぱいいっぱいな様子や、テンパっている事を表す言葉。略語ですね。

 

 

ギャルの流行語って全く想像つかなくて

新しいものが生まれるんで、たまーにこのギャル流行語

なんてみるとおもしろい

 

 

スマホの進化とか最新家電とか

AIで自動化とかより

 

人の生み出した最先端の言葉ってのが

なんか面白いんですよね。時代の波を作りかけてる!みたいな。

 

まぁ実際僕がきゃぱいなんて使う事は

ないんでしょうけど。

 

ギャルという訳ではないですが

社内に若い後輩がいます。

 

ギャル語まではいかなくても

最先端に近い言葉を使ってくるわけなんですね

 

時代って変わってきてるよなーって感じる瞬間でもあります。

 

 

ある日のこと

PC内のデータを誤って消してしまった後輩ちゃん。

 

「あ~、それはね。消えちゃうと厄介だから

こまめに保存しといた方が良いですよ」

 

「すいません。次からは気をつけます~。」

 

そして、次の一言

 

 

「あっでもワンチャン、データ戻ったりするかもです!」

 

 

「ワンチャン」

つまりワンチャンスの略語なんですね

(一文字削っただけで略語!?な感じですが)

 

 

翻訳しなおすと

「あっでももしかするとデータ戻ったりするかもです」

という事なんですねー。

 

自分のPCに別にバックアップとってたかもって事でした。

(無事にデータ救出)

 

 

ま、データの事は一件落着。

 

 

問題はワンチャンを使うなと言うべきか言わぬべきか。

口出しすっとうっせージジイになっちゃうんでしょうか。

 

かつて僕らの若手の頃は

「マジすか?」っていうのがビジネスではNGでした

 

それがだんだんと「マジ」の市民権が強くなり

当たり前になった頃

 

「マジすか?」は

TPOによって使う分には

そこまでマナー違反ではなくなっていきました

 

 

では、今回はどうでしょうか?

ポイントはワンチャンが市民権を得る言葉になるのか

 

 

いや、なんないだろ。

おっさんが「ワンチャン」とか言うのは

 

見るに耐えれない。聞かされるこっちが罰ゲーム。

ワンチャンはご自宅で買ってる犬だけにしてください。

 

 

そんな事あれやこれやと考えます

あ、これがきゃぱいって事?

いやーマジできゃぱいわ現代人。

 

ん?でも

市民権得ないんなら、ワンチャンって言葉も自然と

使わなくなるかもなー。

 

って事でジジイの小言は保留にしておきました。

ただ、本当にヤバイ上層分には使うのやめようなって話をやんわりしておきました。

 

新しい言葉についていくのは大変です。

写メって言葉もインスタって言葉にすり替わってたり

 

下手したら発音なんかも現代では変わってきてたりします。

 

 

最先端、新しいものが全てではないですし

僕自身古き良きものが好きな人間なんですけど

 

 

それじゃああんまりにも生きづらい

時代の波に溺れて、社会との接点がとりづらくなります

 

波に乗ってこう!なんてのはしなくていいんですが

溺れない程度に浮き輪ぐらい持って

 

 

プカプカゆらゆら生きてたいっすね。ワンチャン。

 

 

そんな訳で2022年も

ヌルっとよろしくおねがいします。

20.見送りの黄色い紙袋

こなだの祝日に小倉に日帰りで行ってきました。

 

前日もゴタゴタしてて寝たのが夜中2時

そして新幹線の都合もあって5時起き

 

というね。老体にはなかなか厳しいスケジュールでした。

極寒の朝5時、ダウンジャケットを着込んでさぁ出発。

 

小倉ではじいちゃんの1周忌へと参加してきました。

久々に親戚にも会えました。

 

お昼に友達と会う約束をしていたんですが

約束の時間かなりギリギリになってしまいまして

 

法事中も、もうソワソワソワ

めちゃくちゃ不謹慎なんですが、時計が気になる気になる笑

 

お坊さんが気遣ってくれて休憩を何度か挟んでくれたんですが

それがまたもどかしくて。

 

もう、休憩いいんじゃね?

再会しようぜ!って気持ちで事前に正座スタンバイ

 

はたから見たら、法事にめちゃ真剣に向き合ってる姿なんですが

内心は雑念だらけのクソ野郎。続きはよしてくれ坊さん。

 

 

まぁまぁそんなこんなでなんとか

待ち合わせ時間、待ち合わせ場所へと到着。

 

・久々に友達と会う!

・時間遅れる!(遅刻いやなタイプ)

・ちょっと小走り!

 

というトリプル構造で心臓バクバク

 

おかしいな、予定では数十分前に到着してて

優雅に小倉散策しながら待ち時間潰してたはずなのに。

 

・・・

 

無事に友達とも数年ぶりに再会

 

「変わってないー」

 

なんて言われちゃいました。

いや~、お互いにね!

 

元気そうで何より、良かったー!嬉しい。

 

と一息ついたのも束の間でして

友達と会うのも数年ぶりというか、会社の人以外と話すのがかなり久々

 

あれ、会話ってどうやるんだっけ?笑

いろんな文字が頭の中グルグル。どうしようどうしよう。

 

会えて嬉しいー!いろんな事

話そうとは思っていたけど、言葉に出ない。

 

ま、昔からですねこういうのは。下手くそなんです。

だからブログとかダラダラやるタイプなんでしょうかね。

 

 

お昼ご飯も全く決めてなかったんですが

なんと僕のご希望の「資さんうどん」へとレッツGO!

 

みなさんも福岡に来た際は、是非!

ガイド本に載ってる店なんか行かなくていいです

 

チェーン店で24時間営業、安くてうまい

これがほんとのソウルフードってやつです。

特に小倉に住んでる人とってはね。

 

資さんではぼた餅とごぼ天うどん食べましたー。

疲れた体に甘いぼた餅。

 

これはもうほぼドラッグと同類

いや、もうそれ以上です。

 

ドラッグぼた餅をキメこんだ所でうどんも頂きました。

相変わらず美味しいな。うん。

 

店員さんが大忙しでテンパってて

友達の注文がミニうどんだけだったのに

 

なぜか後からうどんも出てくるというミラクルが起きてオモロかったな

いや、ラーメンライスやないんやから(笑)

 

 

ご飯を食べ終わって。お茶屋さんで休憩

久々に歩く魚町銀天街に心も癒されます。

 

まったりとお茶タイム

お互いの近況やら、のんびりゆっくりと話せました

 

 

なんだろうかこの感覚は

友達と会って話せるっていうのが楽しかったし

これが当たり前だった頃が懐かしくて

 

共通の話題、共通の友人の名前が出るのが

嬉しくて、楽しくて。

 

僕にとっては一番楽しい時間を過ごした

仲間達でもあります。

 

 

学生時代、特に思い出もなかったので

社会人になってから遊んでたこの仲間が

 

自分の中の青春だったりする。

 

世間一般でいう同級生に会う感覚

学生時代に戻る気分というか。

 

 

・・昔と変わっているのは

 

 

座席にあるアクリルボード

コロナのニュースで数字を見るよりリアルで、

 

心になんか、モヤモヤするもんがくる

現実をつきつけられてるようで

 

でもそれは、みんなだもんな

今はしょうがない。

 

それよか、こんな状況で会ってくれた

友達に感謝。ありがとう。

 

色々あってメンタルもボコボコだったので

かなり回復しましたよ。

 

 

そういえば、会話の中で家計簿の話が出て

僕も最近ポチポチ付けてるよーって話の中で

 

雑費やら光熱費やら区分けがある中の一つに

「推し」という枠で分類してるって話が出ました

 

推し代。いいよね。

人生には必要だよね。

 

 

・・・・

 

 

新幹線の時間も迫ってきており

名残惜しいんですが友達と会ってから3時間ほどでお別れ

 

ようやく人間らしさも戻ってきてて

話せるぞーって感じになった頃でした

 

いや、相変わらずエンジンかかるの遅い。

その後、ちょっとした用事にも付き合ってもらい

お土産買うのも付き合ってもらい。

 

改札でお別れー。

改札内、改札外で手を振ってお別れ。

 

いつぶりだろ。こんなに手を振ったのは。

寂しいなー。また会ってくれたら嬉しいっす。

 

新幹線まで15分あまり

 

ホームの椅子に座ります。

しばしの休憩

 

・・・

 

あー、友人が何推してんのか聞けばよかったな

オタクの端くれとしてそこは聞かなきゃならんだろ。

 

んー、体調ぶっ壊して逆流性食道炎になった自虐トークはするべきだったんだろうか。

いやー、自虐トークつまんね笑

 

あーでもないこーでもない。

会話って難しいねぇー。

 

なんて事をモヤモヤ考えていると

流石に眠気もありウトウト。。。

 

 

・・・・

 

 

「○番線にこだま・・・・」

 

ホームのアナウンスで目を覚まします

新幹線きたか。

 

ダウンジャケット着て。リュック背負って

さぁ乗り込みます。

 

窓際の指定席っと

ふー、ひと段落。

 

また一眠りするか。

ダウンジャケット置いて、リュック置いて。

 

お土産置いt・・・・

 

ん?お土産?

 

 

お土産!?

 

 

いや、お土産ちゃん!?

えっ?

 

・・・・

 

あ!寝てた椅子。椅子や!

 

 

時すでにお寿司。

これはもうお寿司レベル。

 

 

ホームで無情にもアナウンスが・・

「○番線、こだま発車します」

 

プシューッ!

 

 

新幹線は発車してしまいました。

 

・・・

 

窓から見えるホーム

座っていた椅子

 

 

鎮座する黄色い紙袋

 

 

あぁ、こんなにも寂しい

ホームでのお別れがあったでしょうか。

 

さようなら。

君は小倉に残るんだね。

そうかい、元気でな。

 

 

これが本当の置き土産ってヤツですかね(違う)

 

 

最後はズッコケな小倉日帰りツアーでした

 

おしまい。

19.間違ってますよ

僕の携帯電話番号が

簡単な並びなせいなのかどうなのかは知りませんが

 

間違い電話がたまにかかってくる

 

知らない業者、知らないおばちゃん、知らないおっさん

などなど。かかってくる人は様々。

 

この間はセレブっぽいおばさまの間違い電話が

留守電に入ってました。

 

「山岸さぁ~ん?おやすみの所ごめんなさいね。

 

またご連絡ください。ごめんあそばせ~。」

 

 

ごめんあそばせー。って本当に使う人いるんだ

もちろん丁寧に着信拒否しておきました。ごめんあそばせ。

 

 

 

またある時は、関西の方かな?

この時は通話しました。

 

「田中ァ~!?お前ノート忘れてんで?

 取りもどってこいよ~!」

 

「あの、すいません。間違ってますよ?」

 

「冗談ええから!早よ戻ってきいや!」

 

ジョークとでも思われたのか。何故か引き下がらない相手

待て待て、こんなテンションの低い冗談あるかよ

 

・・・

 

「いえ、あの、間違い電話っすよ。申し訳ないですけど」

 

するとようやく通じたのか

 

「え?あら、それはすんません。

僕関西の方で塾講師やってるものでして、いや悪かったですわぁ」

 

 

ご丁寧に紹介までしてくれました

 

「いえいえ、田中くん。ノートとりきてくれると

いいっすねぇ」

 

 

「いや、ホンマ毎回ですねんアイツ。

エライ苦労してますわ。ありがとさん!おおきに!」

 

ガチャン!

 

最後はベテラン漫才師の挨拶みたいになって

一方的に切られました(笑)

 

田中くん、どうしてくれんだ

もうノート忘れるなよ

 

 

そして、今まで一番クレイジーだったのが

どっかの漁港から、カニが獲れたっていう興奮の電話

 

おそらく漁港なのかな

とにかく後ろのいろんな音がうるさくで

 

まともに声が聞こえない

 

「岡・田さぁ・・ーん! あ・・の バ ガニ・

 

・・・・  れたよ!」

 

 

「え?」

 

「カ・・ニ  獲れ・・ぁぁあー!」

 

とにかく五月蝿い。

トラックの音とか水がびちゃびちゃなる音とか

 

いろんな音が反響してる

そして電話かけてるオッサンは半狂乱して大興奮

 

まるで無人島で魚を獲った勢い

 

 

その後も地獄からの通信のような雑音まみれで

ほぼ聞こえず

僕の気がおかしくなりそうなので一方的に切りました

 

岡田さんカニよかったね。

カニ大好きなんだろうか

 

 

次はどんな間違い電話が来るのかなー。

なんて楽しみにさえしてる

18.流血コングラチュレーション

 「おめでとうございます!」

 

電話口の相手はテンション高くそう言った。

その時、僕の左耳からは血が流れていました

 

 

・・・・

 

 

 

高校生の時、どうしてもピアスを空けたかった

 

ちょっとワルへの憧れ(ヘタレなので不良ではない)

ピアスっていう大人へのステップ(と思っていた)

 

そりゃあもうハズキルーペ並みに

 

「世界が変わる!」というぐらいの意気込みだったものです。

 

 

そして高2の夏休みに

僕はピアッサーを買ったのでした

 

ピアッサーとは

自分でピアスを開ける機械のことで

 

フリスクみたいなサイズ感で

コの字型の空白部分に耳を挟んで

 

外側部分からホッチキスみたいな感じで

ガチャン!と挟むんです

 

まぁ結果からすると

激痛!まではないのですが

 

初めてとなると、なかなかドキドキするもんです。

 

一般的には耳たぶに穴を開けるでのですが

高校生の僕は何故か耳の上、つまり軟骨部分にどうしても開けたくて

 

そうなると余計怖いじゃないですか

耳たぶを軟骨を触り比べると明らかに硬さが違う

 

これ、大丈夫なのかな。。。。

 

蒸し暑い夏の日

脂汗をかきながらピアッサーを軟骨に挟むこと

 

数十分

 

・・・

 

ドキドキドキ

 

 

いや、もう知らんがな!

やってまえ!

 

 

「バチン!!」

 

 

ピアッサーは確かに音を立てました

何かが耳を通過しているようなしてないような

 

これで僕もピアスが!

 

 

と思ってピアッサーから手を離したんですが

あれ?ピアッサー耳から離れませんよ。。

 

ドユコト?

 

結論から言うと

軟骨を開けるのにはまだまだ力足らずで

 

もっと力いっぱいお挟みこまないといけないんです

 

 

今と違ってネットにポンッと情報があるわけでもないです。

そりゃもうパニックになりましてね

 

これ、このままピアッサーを挟みこんだままで

人生を過ごすのか!?

 

なんてそんな事ありえないんですけど

もうそんな思考回路です

 

なんとかしないと!と思って

ピアッサーの裏に書かれていた販売元

 

「はい。〇〇でございます」

 

「あ、もしもしピアッサーを購入したものなんですが・・」

 

 

事のなりゆきを説明します

 

「おそらくピアッサーのキャッチ(留め具)まで押し込む力が弱いかと」

 

「はぁ。じゃあもっと思いっきりですか?」

 

「はい。思い切りやって下さい!ガチャン!というまで。頑張って下さい!」

 

僕があまりにもキョドっているのが

電話口でも伝わったのでしょう。謎のエールまでいただきました

 

「えっとじゃあいきますよ!?」

 

 

「はい!頑張って!」

 

右耳で携帯を挟んで

ピアッサーで左耳を挟んで

 

いざ!

 

さっきよりも思いっきりの力で

ピアッサーを握り締めます

 

すると。。。

 

「ガチャン!」

 

ピアスのキャッチ部分がキチンとハマり

ピアッサーをするりと取れたのでした

 

「あっ。開きました!」

 

一人きりでピアスを開けていた恐怖感から解放され

僕にしてはテンション高めで返答したところ

 

 

「おめでとうございます!

これからもウチの商品をよろしくお願いします!」

 

オペレーターの方と謎の一体感が

生まれてフィナーレとなったのでした。

 

 

・・・・・

 

 

もうピアスの穴も閉じちゃいましたが

今でも軟骨を触るとあの日の記憶が蘇ります

 

 

 

あのオペレーターの方も

楽しく対応してくれて

 

ちょっとへんてこりんだけど

今でもいい思い出です